柴野貞夫時事問題研究会 本文へジャンプ



(韓国・ヨン・ハップ通信 6月2日)


韓国・ヨンハップニュースより 


 

「日本文部科学省は、日本青年会議所が作った大東亜戦争礼賛DVDを委託事業として採用している!!」

 

日本青年会議所(JC)が、中学生教育用に靖国神社を礼賛する内容のDVDを製作、普及していて論議になっている。3日、日本の日刊紙「日刊ゲンダイ」によれば、このDVDは日本文部科学省の委託事業である“新教育システム開発プログラム”で採択されて、日本各地で中学生の教育に使用されていると言う事だ。

 

DVDは、第2次世界大戦当時、戦死した青年が現われ、女子高校生に戦争の歴史を教えると言うものだが、繰り返して出て来る二人の対話内容が驚くべきと「日刊ゲンダイ」は伝えている。

 

女子高生が、“国の為に戦って死んだ人として、現在の日本を見るとどんな思いがするのか”と問う。その青年は“かつて日本は美しい国だった、国の為、何かをしないでおこうと考える人がいるのか探してみたい”と言った。

 

この青年はまた、“大東亜戦争は自衛の為の戦争だった”、“一緒に靖国神社に行ってみないか”と言った上に、韓国と台湾に関連して、“日本の戦争には、いつも“愛する国家を守りたい”、“アジア人たちを白人から解放したい”と言う考えが根底にあったと言うなど戦争を美化する発言一色だ。

 

「日刊ゲンダイ」は、この洗脳DVDが、予め200以上の日本各地の青年会議所に配布されて、中学校体育館とか市・区民会館などの地で上映されていると伝えた。

 

これと関連して、共産党の石井郁子衆議院議員は先月17日、衆議院教育再生特別委員会で、安倍晋三総理に「このDVDは、靖国神社の戦争観を子供達に注入する為の教育プログラムに一つ“と追及した。

 

石井議員は“先の2日から最近まで、このDVDを使用した教育委員会の93カ所の学校で実施され、すぐ実施される予定と言って、“この事業の為に文部科学省が日本青年会議所に支給する事もした予算が130万円で、新教育システム開発プログラム総予算も15億円になる”と指摘した。(訳 柴野貞夫)

 

 

解説 韓国ヨンハップ通信が、日本の、「日刊ゲンダイ」紙の記事を紹介している。日本青年会議所が作成した、靖国神社の日本近代史に対する戦争観、いわゆる「靖国史観」を全面的に肯定し、[大東亜戦争]が「アジア解放の為の戦争」であり侵略戦争ではなかった。日本の青年が、正しい日本の戦争に身を捧げた事を誇りに思えと言う、主として中学生を対象とした靖国史観肯定、賛美アニメである。右翼団体「日本会議」のメンバーに占められた日本青年会議所は、憲法改悪の世論育成を青少年の国粋教育からとして、文部科学省の「新教育システム開発プログラム」に採用させた。安倍の言う[村山談話、河野談話の継承]は、いつも真っ赤の嘘なのだ。5月17日衆議院教育再生特別委員会で共産党石井委員に「このDVDをご存知か?」と問われ、「全く知らない」と答えたが、日本青年会議所の機関紙に、会頭とこのDVDについて話し合っている記事をつきつけられるまで、シラをきっていた。安倍は、国民は騙すことによって支配できると考える腐りきった政治家のひとりである。